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田中 茂; 大平 竜也*; 中村 和幸
Journal of Nuclear Materials, 196-198, p.357 - 362, 1992/12
被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Materials Science, Multidisciplinary)プラズマ材料相互作用研究を目的として、コンパクトな直線状プラズマ装置を製作した。本装置は4個のコイル、真空容器、電源、冷却系より構成される。タングステンフィラメントを用いたアーク放電により水素プラズマを生成し、現在までに放電ガス圧9mTorr、放電電流70A、放電電圧56V、軸上磁場0.11Tで、最大710mの密度を得ている。本装置においてSOL領域内の粒子輸送に与える非一様磁場の影響を調べる実験を行った。非一様磁場は、真空容器外面の半周部に強磁性体層を設置することにより、SOLプラズマは真空容器内に銅製リミッターを設置することにより実現した。強磁性体層が有る場合とない場合のプラズマパラメータを比較し、また2次元コードによる計算の結果、軸方向磁場を方位角で微分した値が正の位置では、SOLプラズマ密度は減少し、負の位置では増加することが結論された。
朝倉 伸幸; 嶋田 道也; 伊丹 潔; 細金 延幸; 辻 俊二; 清水 勝宏; 久保 博孝; 中村 博雄
Journal of Nuclear Materials, 196-198, p.1069 - 1073, 1992/12
被引用回数:7 パーセンタイル:57.46(Materials Science, Multidisciplinary)JT-60Uのダイバータ板に取り付けられた静電プローブアレイでダイバータへの粒子束,熱流束を測定し、主プラズマのパラメータ依存性について調べた。(1)イオン・grad-Bドリフトがダイバータ板方向の場合、粒子束,熱流束ともに電子側のダイバータ板に集中する。(2)主プラズマの密度上昇に伴い、粒子束は上昇。熱流束はダイバータ密度の上昇のため、放射冷却され減少する。(3)トロイダル磁場を変え、コネクション長を短くしても、電子の衝突長より長いため、ダイバータ部の温度,密度は変化せず、粒子束,熱流束ともにわずかに上昇。(4)SOL層を含むプラズマ全体へ供給される粒子数は、粒子束と定量的に一致する。また、SOLを含むプラズマ全体の粒子閉じこめ時間は高密度領域でnで減少する。この実験結果を述べるとともに、ダイバータとプラズマ本体との関係について議論する。
藤田 一郎*; 雨宮 進*; 日野 友明*; 山科 俊郎*; 秋場 真人; 安東 俊郎; 関 昌弘
Journal of Nuclear Materials, 196-198, p.168 - 173, 1992/12
被引用回数:7 パーセンタイル:57.46(Materials Science, Multidisciplinary)JT-60下側ダイバータ運転で使用された黒鉛タイルの表面分析を行った。主な結果として、黒鉛タイル表面の再付着層には、結晶性及び欠陥性黒鉛とアモルファス構造の特徴が認められた。またタイル表面には、Ni, Tiなどの不純物が付着し、全不純物濃度は110at.%であった。さらに昇温脱離放出ガス量は未使用黒鉛よりかなり多いこと、水素リテンションは、表面で1020%であることなど、一連の表面分析により、黒鉛ダイバータタイルのプラズマ表面相互作用に関する新しい知見を得ることができた。
後藤 純孝*; 山木 孝博*; 安東 俊郎; 神保 龍太郎*; 荻原 徳男; 西堂 雅博; 照山 量弘*
Journal of Nuclear Materials, 196-198, p.708 - 712, 1992/12
被引用回数:19 パーセンタイル:83.58(Materials Science, Multidisciplinary)2種類のBC表面改質黒鉛(コンバージョン法及びCVD)のスパッタリング率等を測定し、黒鉛やBCバルク材の特性と比較した。測定項目は1keVの重水素イオン照射に対するエロージョン率、イオン照射後の昇温脱離ガス特性及び熱拡散率,熱伝導率である。測定温度範囲は3001400Kとした。測定の結果、BC表面改質材のエロージョン率はBCバルク材より大きいが、黒鉛よりは50%以上小さいこと、重水素の放出ピークは黒鉛より200K低温側に現れ、捕獲された重水素がより低温側で脱離しやすいこと、炭素の化学エロージョンを表すCDの生成が黒鉛の1/10以下であることが判明した。またBC改質層内での熱拡散率,熱伝導率は、高熱伝導性CFCの約1/10となるが、バルクの熱特性にはほとんど影響を及ぼさないことがわかった。これらの実験結果よりBC表面改質黒鉛が、黒鉛と比較して優れた表面特性を有することを確証した。